小型無人機等飛行禁止法エリアで飛行するには

皇居

前回の投稿は「小型無人機飛行禁止法の改正に注意!」と題して、小型無人機等飛行禁止法の概要とその改正の内容についての特集でした。まだご覧になってない方は
小型無人機等飛行禁止法の改正に注意!
をご覧下さい。

前回の投稿の最後に書かせてもらったのは、この飛行禁止法エリアで飛行させる方法を取り上げている記事がまずないということ。それなら私がしっかり記事にしようということで、今回の投稿となりました。レッドゾーンで飛行させることはレアですので、今回はイエローゾーンで飛行させる場面に限定して整理してみます。東京都心部や各地方の自衛隊や米軍施設周辺で飛行させたいけど、どうしたら良いのかわからない!という人は必見です。

ステップ1 同意書の作成

法律を見ると、以下の3つの場合のみ飛行が許可されると書かれています。

1 対象施設の管理者又はその同意を得た者が当該対象施設に係る対象施設周辺地域の上空において行う小型無人機等の飛行
2 土地の所有者若しくは占有者(正当な権原を有する者に限る。)又はその同意を得た者が当該土地の上空において行う小型無人機等の飛行

3 国又は地方公共団体の業務を実施するために行う小型無人機等の飛行

項目3は、国又は地方公共団体の業務に従事している人(自衛隊員等)が対象となっているので今回の話からは除外します。一般の人が飛行するには項目1か項目2に該当する必要があるということです。
そして項目1つまり対象施設の管理者に同意を得ることが絶対ではなく、飛行させる土地の所有者もしくは占有者の同意を得ても飛行ができる訳です。

ここで例をあげましょう。
千代田区立麹町小学校(東京都千代田区麹町2丁目8)から依頼を受けて、小学校の空撮を依頼されたとします。
この小学校は、デジタル庁、皇居、赤坂御用地、自由民主党本部、イスラエル国大使館、衆議院第二議員会館、衆議院議長公邸、憲政記念館、参議院議長公邸、国立国会図書館、国会議事堂(参議院)、参議院議員会館、参議院第二別館、最高裁判所、防衛省市ヶ谷庁舎という15の施設のイエローゾーンになっています。
もし、項目1を適用しようとすると15もの対象施設の管理者に同意を取る必要があります。しかし、項目2を適用する場合は小学校の土地の所有者(おそらく千代田区)からの同意を取れば済むことになります。

以上のことから、私は専ら飛行させる土地の所有者から同意を取ることをおすすめします自衛隊施設の担当の人でもこの制度を誤解している人が多く、「自衛隊のイエローゾーンで飛行させるには、自衛隊の同意を取る必要があります」という話をされることがあります。これは完全な誤解です。
では、同意書の内容はどうすれば良いのでしょう。様式は示されておりませんが、警視庁に問い合わせると以下の内容が必要だということです。

① 同意する期間
② 飛行場所
③ 同意者の名前(法人所有の場合は同意者の役職も)
  ※直筆や押印の必要はなく、記名で問題ありません
④ 飛行させる人の名前

私が作成した様式を以下からダウンロードすることができますので、活用下さい。

これはあくまで土地の所有者の同意を得る場合の同意書です。項目1の対象施設の同意を得る場合は、対象施設に同意書の様式について確認を取りましょう。
自衛隊施設の場合は以下の様式で同意申請書を提出することで、自衛隊施設から同意書が送付されます。

ステップ2 都道府県公安委員会に通報

同意書が用意できたら、飛行させる地域の都道府県公安委員会に通報をします。飛行開始の48時間前までに行う必要があります。紙で提出もできますが、現在はE-GOV電子申請で通報できます。
※添付書類として「飛行させる区域を記載した地図」が必要です。

紙で提出する場合は、下記から通報書の様式をダウンロードして下さい。
小型無人機等の飛行に関する通報書(都道府県公安委員会宛)

〜注意点〜
・イエローゾーンが同一の都道府県内の2つ以上の警察署の管轄にわたるときは、そのいずれかの警察署を通じて通報を行えば大丈夫です。
・イエローゾーンが2つ以上の都道府県にまたがる場合には、全ての都道府県公安委員会に通報を行っう必要があります。

ステップ3 都道府県公安委員会以外にも通報

通報は都道府県公安委員会にしますが、以下の4つの場合のみ都道府県公安委員会+αの通報が必要です。公安委員会(警察署)以外も飛行を知っている必要がある場合に、公安委員会とは別に通報をします。E-GOV電子申請では通報できないため、メール添付などで送付する必要があります。

1 皇居もしくは赤坂御用地のイエローゾーンで飛行する場合 

皇宮警察に通報する必要があります。あらかじめ通報書の宛名を都道府県公安委員会と皇宮警察との連名にしておくことで、都道府県公安委員会に通報した様式をそのまま使用できます。

2 イエローゾーンが海域を含む場合

管轄の海上保安本部長に対して通報する必要があります。同一管区本部内で2つ以上の海上保安部等にまたがる場合には、いずれか1箇所の海上保安部等へ通報します。2つ以上の管区にまたがる地域の場合には、両方の管区の海上保安部等に提出が必要です。
通報書の様式は下記からダウンロードできます。
小型無人機等の飛行に関する通報書(海上保安本部長宛)

3 自衛隊施設のイエローゾーンで飛行させる場合

対象の自衛隊施設の管理者に対して通報が必要です。
通報書の様式は下記からダウンロードできます。

4 対象空港のイエローゾーンで飛行させる場合

対象の空港の管理者に対して通報が必要です。

まとめ

小型無人機飛行禁止法の改正により、この法律の対象になってしまう場面が格段に増えました。その時に正しく同意取得や通報の手続きをしておかないと、処罰を受けてしまいます。
しかし航空法と違って、これらの手続きがドローンを飛行する人々に浸透していないのがとても気がかりです。
航空法の「30m未満の飛行」「人口密集地区での飛行」「夜間飛行」「目視外飛行」は場所を特定しない飛行で一年間の許可承認を取得している人が多く、個別に対処する場面が少ないのが現実です。しかし、小型無人機等飛行禁止法に関わる飛行は割と関わる場面が多いにも関わらず、個別に対処する必要があります。
正しくルールを理解して安全にドローンを飛行するようにあらためてお願いします。

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